バッハの子供たち

突然ですが・・・・
あのバッハには、いったい何人の子供がいて、何人がちゃんと成人したのか・・・・と、急に気になりました。
とにかくやたらめったら子沢山というイメージがあるわけですが、その正確な人数をちゃんと覚えていないのですから、私の「バッハ大好き」もいい加減なものかもしれません＾＾；

調べてみたところ、その数、「20人」でした。

最初の奥さん、マリア・バルバラさんとの間に、７人。
マリア・バルバラさんが急死して、わずか半年後に再婚したアンナ・マグダレーナさんとの間に、１３人。

ただ、時代が時代ですから、生まれた子供は、全員大人にはなれませんでした。
20人中、11人は幼くして亡くなり、成人したのは９人だけ。
そのうち５人の男子が、音楽家になりました。

一番上のヴィルヘルム・フリーデマンは、父から最も愛され、兄弟たちの中では最も才能に恵まれている・・・と評判だったそうですが、ムラのある甘えた性格だったそうで、残念なことに音楽家として大成できず、最後は貧困のうちに亡くなったそうです。

そんな彼の作品が、YouTubeにアップされていました♪
そして聴いてみると・・・
何歳頃に作曲された曲か知りませんが、若々しいエネルギーにあふれています。

Wilhelm Friedemann Bach (1710-1784)　Concerto in F Minor

二番目のカール・フィリップ・エマヌエルは、音楽的な技量は勿論、人柄も優れていました。
プロイセンのフリードリヒ大王に仕え、晩年のバッハは、その縁でサンスーシ宮殿に招かれ、息子を誇らしく思う幸福な時を過ごします。
まさに「親孝行息子」とは、このエマヌエルのような息子のことを指すのかもしれません＾＾

彼の作品も、YouTubeには何曲も見つけられます。
気のせいかもしれませんが、やはり兄の作品よりも、落ち着きがあるといいますか、ゆったり聴いていられる印象です。

Carl Philipp Emanuel Bach: Concerto in D Minor, Part 1

音楽家になった３人目の男子は、ゴットフリート・ハインリヒですが、彼は幼い頃は天才的な少年だったそうです。
ところが大人になるにつれて、精神を病むようになり、ついには自活できる能力もなくなってしまったので、姉の家に引き取られて一生を終えたそうです。
彼の作品を、YouTube上に探すことはできませんでした。

４人目の音楽家は、ヨハン・クリストフ・フリードリヒ。
バッハの息子たちの中で、「もっとも凡庸」「才能の片鱗すら無い」といわれた気の毒な方です。
しかし彼の素晴らしさは、その真面目で誠実な性格でした。
凡庸なりに、ずっと努力をし続け、最終的にはそれなりのまとまった作品を残し、生涯音楽家として家族を養いました。
そういう人生も尊いものだと思います。
彼の作品の演奏は、YouTubeにアップしている方がいらっしゃいます！
どんな曲なのでしょうか？

Menuett I & II fürs Clavier by Johann Christoph Friedrich Bach (clavichord)

なんだか、とても可愛らしい曲で、気持ちが和みます。

５人目の音楽家となった息子、末っ子のヨハン・クリスティアン・バッハは、有名ですね！
さすがの私も、彼の曲はいくつか知ってます。
兄弟の中の出世頭。
当時もっとも人気のあった作曲家であり、あのモーツァルトの「憧れの人」でした。

末っ子の宿命で、15歳のときに父バッハが他界。
親の庇護が受けられない中、様々に辛い経験もあったことでしょうが、それが彼を逞しく育て、持ち前の才能を花開かせたのかもしれません。

YouTubeには、たくさん演奏がアップされてますが、さて、どれを貼り付けましょうか＾＾

Johann Christian Bach - Symphony in D major

非常にモーツァルトと似てます！
モーツァルトは、クリスティアン・バッハから、大きな影響を受けたのですね〜〜

バッハの息子たちのことが、急に気になってしまい、それをこうして調べてみましたが、思うことは一つでした。
同じ親から生まれても、子供って、本当にそれぞれですね。
そして、親からすれば、どの子も大切でかけがえのない存在だったろうな・・ということです。

バッハは、この個性豊かな息子たち、そして、音楽史の表舞台には登場しないけれども、娘たちのことを、どのように心を掛けながら暮らしていたのでしょうか。
喜ばせてくれる子もいれば、悲しませたり、ガッカリさせたり、心配させたりする子もいたと思いますが、２０人生まれて１１人を幼くして亡くした彼からすれば、ただ元気に生きていてくれるだけで、充分だったかもしれません。